有給休暇

有給休暇概要

給料の減額をされることなく休日を取得できる制度で、企業が独自に決めているものではなく労働基準法によって保証されている労働者の権利です。

労働時間の長さによって取得できる年次有給休暇の日数は変わってきます。

  • 正社員だけでなく契約社員やパート(一定期間勤続した労働者であること)も権利がある。
  • 雇入れの日から起算して6ヶ月後から付与される
  • 翌年に限り繰越可能。
  • 繰越分含め最大40日取得できる権利がある。
  • 在職者が有給休暇が余ったからといって会社が買い取ることは違法になる

詳細は厚生労働省のサイトで確認してほしいですが、おおまかにいうと就労後半年経過から権利が発生します。
有給休暇付与日数
勤続期間6ヶ月で10日、1年6ヶ月で11日、2年6ヶ月で12日、3年6ヶ月で14日というふうに増えていき以後1年ごとに2日ずつ加算されていき6年半で20日間取得できるようになります。

労働者の権利である

希望者には休暇取得を認めなければならない

使用者(経営者の立場の人)は有給休暇の取得者に不利益な扱いをしてはいけないというきまりがあります。(労働契約法第136条)

ただし経営者が有給休暇取得者に不利益な扱いをしなくとも「職場の雰囲気」が有給休暇取得を好ましく思わないということがあるでしょう。

表面上、有給休暇は自由にとって良いという体裁は持たれていても有給休暇を取得した或いは取得しようとしている人に対して冷たい態度や後ろ指を指すようなことがあってはその職場はブラックの扱いを受けても仕方ありません。

堂々と有給休暇を取得できる職場環境が望ましいです。

有給休暇取得希望者への制限

業務の正常な運営を妨げる場合、会社は有給休暇の取得を別にずらすよう求めることができる(時季変更権)

単に忙しい時期というだけではダメで代替確保なども不可能だったか、配慮したかも踏まえて努力した結果ダメだったときに時季変更権を会社は行使できます。

未消化分の有給休暇

買い取りについて

使わないうちに2年経過してしまうと古いものから権利が消滅していきます。つまり2年以内に発生した日数の合算は権利として休暇を取得できます。(労働契約法第115条 繰り越し)

この法定の有給休暇の未消化分を会社が買い取ることは禁止されています。しかし会社が法定の日数を超えて任意で与えた休暇の未消化分は買い取りの制限はありません。

退職時の有給休暇の処理

退職時に有給休暇が残っていて退職日までに消化しきれない場合があるでしょう。だまってそのまま退職したらそのまま消滅してしまいます。これはもったいない話です。この場合には買取交渉もしてみたほうがよいです。

悪質な会社になると退職日まで買い取りの交渉結果を引き伸ばして業務引き継ぎを滞り無くさせようとするでしょう。

会社側は退職確定者の有給休暇の買い取りをする義務はありませんし、買い取らないことが違法ではありません。もしそのような有給休暇残日数の買い取りを拒否する可能性のある会社であれば予め対策をしておくほうがよいでしょう。

それは退職を希望する日から遡って有給休暇が残らないように休みを取るという辞め方をすれば違法性はありません。会社としてあなたが有給休暇を取得して困るようなら申し出てくるかもしれませんし、買い取ってもらえないなら業務引き継ぎの時間がとれない(ので後の会社の業務に支障が起きる可能性がある)という交渉もしてみたらいかがでしょうか。

また会社は業務引き継ぎに支障がでるという理由で有給休暇取得を拒否することは違法です。

まともな会社であれば業務が滞り無く次の担当者に引き継げれば多少の出費は仕方ないと考えるでしょうし、そうでないとしたらあなたの仕事は引き継ぎなど必要ないと思われているといえますから、その程度に思われているなら堂々と有給休暇を消化して退職しましょう。

あるいはもし買い取ってもらえたら有給休暇分の賃金は退職金に乗せてもらうようにすると社会保険がかからず有利です。

就業規則ではどう扱われているか

就業規則に「有給休暇を取得する場合、事前に届け出をしなければならない」という旨の記載があるとそれを守らなければなりません。

たとえば希望者は2日前までに届けることということであれば2日前以前に申請しないと拒否されても違法とはいえません。なぜならその会社に就職するときに就業規則に従うという契約を交わしているはずだからです。

また時季変更権といって会社は繁忙期には有給休暇の取得を我慢するように従業員に依頼することができます。ただ時季変更権を行使するには会社は(有給取得希望者の抜けを補うための)必要な対策を講じたがそれでもどうにもならないということを証明しなければなりません。

そういう時季変更権の行使をするだけの必要な対策実行を証明できるだけの会社であれば管理が行き届いているので逆に誰かが有給休暇を取得したいと申し出ても拒むことは少ないといえます。時季変更権に必要な対策を取れない会社に限って有給取得従業員に休まないでくれというものです。

解雇されたときに40日残っていたら

会社からの解雇通知は1ヶ月以上前に行う必要がありますから、実働で20日程度の有給を取得することしかできません。

またそのときどんなの業務が忙しくとも時季変更はできません(後ろにずらせない)ので認めるしかありません。

その解雇された従業員は有給休暇が残っていったとしても買い取りしてもらう権利はないし、消滅するのを諦めるしかありません。